■副業と税金と法人化

副業を始めるのはいいけれど、よくわからないことってありますよね。ひとつは、本当に副業してもいいの?という副業禁止規定の話。もうひとつは、税金ってどうなるのっていう話。

副業で稼げても、税金をむしり取られる!

以下の一覧表に見られる様に、「個人は増税、法人は減税」の流れが加速しています。

●2016年3月現在の税制の変化

個人 ●所得税の最高税率が最高45%に5%上昇
●相読税も最高55%に5%上昇
●会社で給与天引きされている厚生年金保険料も、毎年0.354%ずつ引き上げられていて、2017年以降は負担率が標準報酬月額の18.3%にまで上昇。
●東日本大震災に伴う復興特別所得税2.1%%もなぜか個人は2037年まで徴収され続ける。
●サラリーマンの必要経費として認められている給与所得控除も、段階的に引き下げられる予定。
法人 ●法人実効税率は、現在の32.11%から2016年度に29%台に引き下げられることが大筋で決まりました。
●東日本大震災に伴う復興特別所得税2.1%%も、法人は廃止。

円安で業績を好転させて、内部留保金をため込んでいる企業が多い中、法人税でも優遇するというわけです。アベノミクス以降も、給料がいっこうに増えないサラリーマンにしてみたら、納得がいかないでしょう。

政府が法人を優遇して、物言わぬ個人から税金をむしり取る流れは、当面変わらないと思います。

日本の税制では、中小企業の優遇もそうですが、大金持ちを目指してがむしゃらに働くと、多額の税金を取られてしまいます。それなら適度に働いて、小金持ちを目指すほうが幸せだよなあと考える人も多いのではないでしょうか。

 ざっと紹介すると、個人の場合、課税所得が年間900万円以下だと所得税率は23%ですが、900万円を1円でも超えると、いきなり税率が33%にはね上がります。

法人の場合でも、年間800万円の課税所得なら法人税は15%以下、 これも800万円を超えると23.9%に、急にはね上がります。

税金を取られすぎない課税所得を目指して、マイペースで働ける小金持ちがちょうどいいと、思えます。

 

●法律を守った節税をしよう

実は、日本の法人企業の約7割は赤字です(国税庁の2012年度分会社標本調査結果で70.3%が赤字)。もちろん、単純に経営がうまくいかずに赤字の会社もありますが、儲かっていても法人税を取られないように経費を増やして課税所得をゼロにする、という調整が合法的に行われているのが実態ではないでしょうか。

サラリーマンも会社を立ち上げて、法人ならではの税制を逆手にとり、節税しながら資産形成をするという発想を持ってもいいだろうと考えます。

すぐに会社を辞めて起業しよう、とすすめるつもりは毛頭ありません。収入が途切れる危険もありますしね。まずは副業を始めることです。本業に支障をきたさないように、店舗を持たず、自宅で始められるようなビジネスがいいでしょう。

 

 

●サラリーマンが副業で収入を節税する方法

サラリーマンが副業で収入を得る場合、税法上、3つのパターンがあります。

①確定申告

一番手軽なのは、副業の収入を雑収入として確定申告するやり方

経費は認められますが、年間65万円の青色申告特別控除は受けられません。これが、1つ目のパターン。

②青色申告

青色申告特別控除を受けるには、税務署に個人事業届を出して、個人事業主にならなければなりません。確定申告より面倒な青色確定申告には、税理士の助けが必要です。これが2つ目のパターン。

③法人化

法人化すると、経費の適用範囲が広がるなど、節税しやすくなりますが、社員である自分に対しても社会保険料が必要になり、維持費もかかるので、誰でもすぐに法人化すればいいというものではありません。

最初から法人化せず、毎月少額でいいので稼ぐ力を身につけ、確定申告に慣れてください。その後、副業の収入が増え□疋額を超えたら、個人事業主、法人化へとステップアップすればよいでしょう。

役員報酬を経費にできるというマジック

-提唱されている「自分株式会社」とはどんなものですか。

 これは造語で、「自分株式会社」の前提は、他人を雇わない会社のこと。「自分I人の株式会社」という意味です。先はどの、マイペースで働いて小金持ちを目指すのに、とても適した形態なんです。

私は「自分」や「I人」に重きを置いています。人を雇うと、その給料分を稼ぐために、やりたくない仕事をする必要が生まれますよね。それならサラリーマンと何も変わらないじやないですか。せっかく自分の会社を始めるなら、自分―人で、好きな仕事をマイペースでやるべきだというのが私の好みなんです。

--法人化することで、個人事業主よりも節税効果も期待できると。

 法人化することで、所得税の「控除の二重取りシステム」と呼んでいる効果を得ることができます。
 法人は個人事業主と違って、自分の役員報酬を経費にすることができる。これが非常に大きい。つまり、自分の給料を収入から損金扱いにして、課税所得を減らすことができるんです。

 2006年の法改正で、原則的に役員報酬は経費に入れられないことになりましたが、例外事項が存在します。その一つが「定期同額給与」というもので、役員報酬は年度内で一定でなければならない、というルールです。儲かったからといって、急に役員報酬を上げてはならないんです。なぜなら、自由に役員報酬をいじっていいなら、儲かったときだけ報酬を増やして、課税所得をゼロにするという法人税逃れが横行するからです。

 ですから、あらかじめ役員報酬を設定しておくのですが、このとき、課税所得をなるべくゼロに近づけるような額を設定しておけばいいのです。

 私の会社の場合、所有不動産からの家賃収入が安定しているため、課税所得がゼロになるような役員報酬を設定しやすく、とても助かっています。

 さて、自分の会社から受け取る役員報酬にも所得税がかかりますが、サラリーマン同様に給与所得控除が受けられます。

そもそも役員報酬自体が経費として損金扱いされているうえに、さらに給与控除がある。これが「控除の二重取りシステム」たるゆえんです。現時点では合法的な節税方法ですから安心してください。 本業の年収500万円のサラリーマンが、副業で500万円の収入を得て、経

費が200万円かかった場合に、3つのパターンでそれぞれの所得税額を比較した図表を準備しました。

 法人化した場合、個人事業主より、経費に認められるものが広範囲になるので、サラリーマンの副業で300万円、法人専業で500万円に増額してあります。また、法人として1年以上継続して事業を行っている法人なら、中小企業倒産防止共済という制度を利用できます。 これは、取引先の急な倒産による、連鎖
倒産から中小企業を守るための共済制度。加入すれば、無利子・無担保で最高8000万円まで借りられます。

 これに加入するには掛け金が必要で、年額最高240万円で、上限800万円までを掛け金にできます。この分は所得から控除されますから、節税効果が期待できます。基本、この掛け金を満額受け取るには40ヵ月間は解約できません。

 2つの法人化メリットを活用して、課税所得ゼロ=法人税ゼロになった、サラリーマンの副業(左ページの図パターン3)の所得税額は、20万2546円で、雑所得(パターンー)より44万1712円、個人事業所得(パターン2)より31万1712円の節税になります。

 さらに脱サラして自分株式会社の専業になれば、1000万円の年収で、所得税は5万4132円まで下げられます(パターン4)。

 一方、法人化によってかかるコストもあります。まず、設立するための株式会社の登記費用や、定款認証などを含めると設立費用が25万円。帳簿つけを代行する税理士費用が年間約20万円。あとは、法人になると社会保険料(健康保険料と年金保険料)を、個人と法人分の両方を払わなければいけないので、毎月の保険料が急増します。

ですから、サラリーマン副業として始めて、副業の収入が順調に伸びてきてから、法人化を考えればよいでしょう。個人事業主より法人化のメリットが大きくなる目安は、売り上げで1000万円、課税所得で400万円くらいでしょうか。

私の周りで、サラリーマンを続けながら自分株式会社を立ち上げている人は、法人化の節税メリットのほうが大きくなる、と判断した人が多いですね。

会社は副業に寛大かもしれない

-副業禁止規定がある会社も多いと思います。 私か暮らしている富山市と富山県の人事課に、アパート経営や賃家業は副業規定に抵触するかどうかを、問い合わせてみたことがあるんです。

 富山市は、「本業と収入が完全に逆転する規模だったり、業務に支障が出ていたりする場合は問題があるが、そうでない場合は認めている」という回答でした。

 一方の富山県では、「税法上、貸家は5棟、アパートは10室になると『業』とみなされるため、貸家なら4棟、アパートなら9室までなら届け出もいらない」との回答でした。もちろん、自治体や企業によっても違うでしょうが、思っていたよりも寛大かもしれませんよ。ぜひ、勤務先の副業禁止規定を確認してください。

-そもそも、サラリーマン時代に、副業を始めたきっかけは。

 かつて、工務店を経営していた実父の会社が倒産しました。今から思えば、事業がうまくいっているときに不動産でも買っていれば、あれほど簡単にはつぶれなかったはずなんです。不動産賃貸業の場合、一定の契約者さえ確保すれば収益は安定しますからね。

社会人になり、都市開発のコンサルタント会社に勤務していた頃には、バブル景気の絶頂と崩壊を経験しました。取引先のマンション開発業者は同じ不動産業界でも賃貸業とは違って、売り切りのビジネスです。飛ぶ鳥を落とす勢いだった会社がどれだけ消えていったことか。

 その2つの出来事をへて、仕組みさえつくれば、安定した収益が得られるビジネス (ストック型ビジネス)がいいなあ、と改めて痛感したわけです。

 そこで年収360万円の時代から株式を買い始めて、不動産投資の資金をためていきました。不動産投資を始めて5年目で、不動産の資産総額が1億3000万円になったので、49歳でサラリーマンを卒業しました。その後、個人事業主としてやっていたのですが、収入が増えたこと、法人企業の優遇税制ぶりを知って、6年前に法人化しました。

 今58歳ですが、朝は8時半から1-1時半まで、自宅兼事務所で株式市況を見ながら株式の売買をやっています。午後は趣味のマラソンや、新しい不動産物件の下見に行ったりして、夕方は時々、友人たちと飲みに行くという毎日ですよ。

-今から始める人におすすめの副業はありますか。

 ストック型ですよ。安定した収入が確保できますからね。でも、初期投資できない人は、ネットで売り買いするビジネスを考えるのがいいと思います。私の周りには、ネット売買だけで月200万円稼いでいる知人がいます。海外ブランドの衣料や下着、中古カメラやフィギュアの「せどり」(安く仕入れて高く売る)です。日本でまだ買えないものを海外で棚買いしてきてネットで売ったり、海外の女性下着を輸入代行したり。

 うまくいけば、副業のノウハウを出版して、著者としてセミナーを開いたり、コンサルタント料を稼いだり、セミナー内容をDVDにして情報商材として販売することも可能でしょう。成功している人の共通点は、自分の趣味や得意なものを軸に、常にアンテナを張って、儲かるネタを探し続けていることですね。感度が上がると「この商材なら粗利率2割は取れる」とか、鼻が利くようになります。ノウハウをブログなどで惜しげもなく公開している達人もいますから、一度検索してみてください。

無能な経営者の
犠牲にならないためにも

―’-副業リタイアの先輩として、現役世代へのアドバイスをお願いします。

 サラリーマンと副業という「2足のわらじ生活」を続けてきて、ポンドに良かったなあと心底思いますね。
 大企業の不祥事が増えていますが、バカな経営者のせいで業績が急激に悪化した結果、真っ先にリストラされるのは一般社員なわけです。仮に定年まで無事に勤め上げたとしても、年金だって満足にもらえるかどうかわかりません。年金だけで老後を暮らしていけるのか、と不安を感じている人も多いはずですよ。

 それらを考え合わせても、サラリーマン時代から、自分が好きなことや興味があることを副業にして、会社以外に稼ぐ手段を持っておく必要は増していると思います。人生いつ、何が起こるかわかりませんからね。公務員や大企業の人でも、

人生では常に二股をかけておいたほうが安全ではないでしょうか。 それに、そもそも私が会社を辞めたの
は、過酷な長時間労働から逃げることが目的でした。ですから現在の生活をとても気に入っています。      回

 

自分株式会社をつくると、
所得税はどうなる?
1000万円稼いだとき

      本業500万円十副業500万円
サラリーマン副業(雑所得扱い)
*本業と一緒に確定申告。
本業年収    5,000,000
給与所得控除  -1,540,000
副業収入    5,000,000
経費     -2,000,000
社会保険料控除  -721,212
基礎控除    -380,000
         (課税所得)(税率)(控除)
         5,358,788×20% -427,500
         ・争64万4258円

      本業500万円十副業500万円
サラリーマン副業(個人事業主)
*税務署に個人事業開業届け。
青色申告特別控除のメリットあり
本業年収    5,000,000
給与所得控除  ■1,540,000
副業収入    5,000,000
経費     -2,000,000
青色申告特別控除 -650,000
社会保険料控除  -721,212
基礎控除    -380,000
         (課税所得)(税率) 控m
         4,708,788×20% -427,500
         今 51万4258円

    本業500万円十副業500万円
サラリーマン副業(法人化)
*中小企業向けの優遇制度を活用。
法人化によって経費範囲拡大。
本業年収    5,000,000
役員報酬    1,000,000
    副業収入      5,000,000
    経費        -3,000,000
    ぬ⊇翻
給与所得控除  -1,740,000
社会保険料控除  -879,540
基礎控除    -380,000
       (課税所得) (税率)(控除)
       3,000,460×10% -97,500
       今20万2546円

    本業1000万円
脱サラして本業化
*中小企業向けの優遇制度を積極的に活用。
売り上げ増加で、経費も拡大。

役員報酬    3,000,000
    本業売上      10,000,000
   ぬ⊇∃
    中小企業倒産防止共済 -2,000,000
給与所得控除  -1,080,000
社会保険料控除  ■457,356
基礎控除    -380,000
       (課税所得)(税率) (控除)
       1,082,644×5%- 0
       ・今 5万4132円
*あくまでもシミュレーションです。
取材をもとに編集部で作成。単位は円。

 

 

 

 

 

 

 

Update 2015/01/01  Update 2015/01/01

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